ありがとう、スティーブ・ジョブズ

スティーブ・ジョブズが逝った。

なんなんだこの衝撃は。まるで大好きなアーティストが死んじゃったかのようだ。いや、彼はまさにアーティストだった。その表現手段がデバイスやシステムや会社経営だっただけだ。

わたしがはじめてApple製品を買ったのは2009年の3月。今のMacBookがそれ。それからiPod Touch、AppleTVも買った。iPadを買う日もそう遠くはないだろう。

それまでのわたしにとって、PCはただの道具でしかなかった。だから壊れたりしない限りは買い換えないし、PCに対する愛着なんてまったくなかった。

そんなわたしにも来るべき時期が来たようで、いろいろな縁が重なってMacBookを買うに至った。梱包の開封はまるで宝箱をあけるような気分だった。アルミ削りだしのボディとガラス張りのディスプレイの美しさにほれぼれした。Leopardのウェルカムムービーはこれからすてきな世界が始まることを告げてくれた。

以来Appleの発表イベントは欠かさず視聴するようになった。当然彼のプレゼンテーションにどっぷりと吸い込まれていった。不思議と字幕がなくても理解できた。冷静に考えたら電化製品の発表会でしかないはずなのに、まるでロックコンサートのような高揚感を覚えた。

こんな素晴らしい世界があったことを30歳半ばまで気づかずに生きてきたことを悔いた。もう少し彼の生き様を見ていたかった。シェアさせてもらいたかった。だってまだ56歳だよ。

ありがとうスティーブ、安らかに。願わくばcloudからわたしたちを見守っていてください。